【対談まとめ】小島葬儀店×磯子区のお店
(更新)

川崎屋葬祭具店の鈴木信之介さん(左)と
小島葬儀店の内藤碧海さん(右)
横浜市磯子区で昭和初期から続く小島葬儀店の内藤碧海さんと、神奈川区の川崎屋葬祭具店の鈴木信之介さん。
先代から受け継いだ地域密着型の葬儀社で、本格的に家業に携わってから数年が経ちます。
全総連青年部で初めて出会った時、内藤さんは鈴木さんを「体育会系で怖そう」と感じ、鈴木さんは内藤さんに「近い年代の人がいて安心した」という印象を持ったそう。それから2年半が経った今では、葬儀への深い想いを語り合う大切な仲間です。
そんな二人に、葬儀という仕事への想いや、地域とのつながりについてお話を伺いました。

昭和初期の創業以来、磯子区で地域に寄り添い続ける葬儀社。「ご家族のお気持ちに寄り添ったご葬儀で、真心をカタチに」をモットーに家族経営で葬儀社を営んでいます。
内藤さん:
介護職から転身、葬儀業界7年目。「残された人が前向きになれる葬儀」を目指している。

神奈川区で地域密着型のサービスを提供する老舗葬儀社。地域の皆さんとの信頼関係を大切にしながら、心のこもったお別れをサポートしています。
鈴木さん:
一般企業から家業継承、葬儀業界6年目。「人生最後の集大成」としての葬儀を大切にしている。

──お二人とも、家業を継ぐまでに一度は別のお仕事をされていますよね。
内藤さん(小島葬儀店):
そうなんです。子どもの頃から父の仕事を見ていたんですが、夜中に電話が鳴って急に出かけたり、待機時間が多かったりして。正直、プライベートと仕事の境界線が見えなくて、少し不安に感じていました。
それで一度は介護の仕事に就いたんです。
鈴木さん(川崎屋葬祭具店):
私も似たような感じでした。うちは店舗兼住宅だったので葬儀業はとても身近だったんですが、父が具体的に「何をしているのか」がよくわからなくて(笑)。
だからまずは普通の会社員を経験してみたいなと思ったんです。
──それが今、家業に戻られているということは、何かきっかけがあったんですか?
内藤さん:
介護の仕事で高齢者の方の最期に関わらせていただく中で、葬儀の前の段階を理解できたことが大きかったですね。人生の最期に寄り添う葬儀がもたらす意味を実感できました。
鈴木さん:
民間企業で接客を経験したことで、お客様に寄り添うことの大切さを学びました。その経験が今の仕事にもすごく活かされていると思います。

──実際に葬儀の仕事をされてみて、一番重要だと感じることは何ですか?
鈴木さん:
この仕事をしていて一番実感するのは、「葬儀は絶対にやり直しができない」ということなんです。結婚式ならやり直そうと思えばやり直せますが、葬儀は一度限り。この重みを理解した時、この仕事がどれだけ大切なものなのかがわかりました。だからこそ、後悔のないような、心に残るようなお葬式にしたいって心から思うんです。
内藤さん:
私は、「葬儀は流れが決まっているから、そんなに難しくない」と思っていたんです。でも実際に一から十まで担当させていただくと、お花屋さんの選択から料理の手配まで、全てが私の責任になる。お客様は私たちを信頼して全てを任せてくださるので、中途半端なことは絶対にできないなって。
──お客様一人ひとりへの向き合い方も変わりましたか?
鈴木さん:
意識が変わりましたね。本当に、一つとして同じ葬儀はないんです。お客様それぞれで状況が全く違うし、マニュアル通りでは絶対に対応できない。その方の心に寄り添って作り上げていくことが何より大切だと学びました。
内藤さん:
葬儀って、故人様の人柄を思い出して、忘れないようにするための大切な節目だと思うんです。
残されたご家族の人生に良い形で残るような、そんなお手伝いができればいいなと思いながら向き合っています。

──地域密着型の葬儀社として、地域とのつながりはどう感じていらっしゃいますか?
内藤さん:
実は子どもの頃、「父親って、葬儀がない暇な時って何をしているんだろう?」と本気で不思議に思っていたんです(笑)。
でも今はよくわかります。地域の町内会に顔を出したり、お祭りなどの行事に参加することが、日々のつながりを大事にすることだったんだなって。
私が「葬儀屋さんの息子」として地域の方に覚えていただけているのも、先代がこの街でコツコツと信頼を積み重ねてきてくれたからなんです。

内藤さんは定期的に地域事業者とコラボイベントを実施
▼小島葬儀店の地域事業者との対談はこちら
鈴木さん:
本当にそうですよね。地域の皆様に支えていただいて成り立っている商売だということを、実際に働き始めてから実感しました。
大手の葬儀社さんとは違う「顔の見える関係」こそが、私たちの一番の強みだと思います。

町民運動会へ参加した
鈴木信之介さん(左)と父親の鈴木崇彦さん(右)
──なるほど。顔が見える分、責任も大きく感じそうですね。
内藤さん:
この土地にずっとあるということは、必要としていただいているからだと思うんです。もし今なくなってしまったら困る方がいらっしゃる。
それはとても嬉しいことですが、同時にプレッシャーでもありますね。その信頼にお応えし続けなければという責任を感じています。
──これからの葬儀業界について、どんな想いをお持ちですか?

内藤さん:
新しく変えていくというよりも、先代の全盛期の頃に戻していきたいんです。
ご家族だけでなく、地域全体でお見送りする文化を、今の時代に合う形で復活させたいなって。
先代が築いてくれた良いものを大切にしながら、発展させていければと思っています。

鈴木さん:
今は葬儀業界にとってとても厳しい時代だと思います。お葬式の規模も値段も下がり続けているし。
でも守るべきものはしっかりと守りながら、新しい風も取り入れていくことが必要だと思うんです。
伝統と新しさのバランスが大切ですよね。
──同業者の方との関係についてはいかがですか?
鈴木さん:
実はこの業界って、ちょっと閉鎖的な面があるんです。でも人材不足などの共通の課題を、みんなで協力して解決していけばいいのにって思うんです。私たちの世代では、会社同士で情報を共有して、お互いにとって良い関係を築いていきたいですね。
内藤さん:
ライバルでありながら協力者でもある、そんな関係性を作っていければと思います。業界全体が良くなることで、地域の皆様により良いサービスをご提供できるはずですから。

二人のお話を聞いていると、葬儀に対する深い想いと責任感が伝わってきます。
内藤さん:
葬儀って悲しいだけのものではないんです。故人様への感謝と愛を表現して、残されたご家族が前向きに歩んでいくためのスタートラインでもある。人生の大切な節目として、私たちがお手伝いさせていただければと思っています。
鈴木さん:
人生最後の集大成であるお葬式を、やり直しのきかない一度限りの機会を、私たちは全力でサポートさせていただきます。地域に根ざした葬儀社だからこそご提供できる価値があると信じています。
若い世代でありながら、この仕事の重責を深く理解し、お客様一人ひとりに真摯に向き合うお二人。地域とのつながりを大切にしながら、先代から受け継いだ想いを現代に活かそうとする姿勢からは、葬儀業界の明るい未来が見えてきそうです。
お葬式について考えることは、人生について考えること。
信頼できる葬儀社との出合いが、いざという時の大きな支えになるのかもしれません。
▼二人が所属する全葬連青年部の活動や、
業界の未来について詳しく語った記事はこちら!
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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