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第12回:【東大和】紅茶店で出会う猫の世界|アーティストKEIKOさん特集

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in 紅茶のお店 プルミフィーユ(Janat紅茶量り売り正規販売店)

東大和市の紅茶専門店「プルミフィーユ」で開催されている、アーティストKEIKOさんの作品展示。店内には、Janat(ジャナッツ)の黒猫の世界観とともに、温もりを感じる作品が並びます。

 

今回お話を伺ったのは、ボストン留学を経て制作を続け、2025年には第60回記念亜細亜現代美術展で文部科学大臣賞を受賞したKEIKOさん。なぜ描き続けるのか、猫を描く理由、そして20年以上関わるプルミフィーユへの想いについて伺いました。

KEIKOさん

猫作品

子どもの頃から自然に描いていた

 

「子どもの頃から描いていました」

 

KEIKOさんが絵を描き始めたのは、とても自然なことだったと言います。小学校で描いた絵を先生に評価されたこともあり、中学・高校、大学でも美術サークルに所属。絵は常に身近な存在でした。

 

ただ、大学は理系。卒業後は研究職として働いていた時期もあったそうです。

 

転機となったのが、アメリカ・ボストンへの留学でした。KEIKOさんは、School of the Museum of Fine Arts, Boston に留学。ドローイング(日本でいうクロッキー)の授業で先生から評価された経験が、大きな支えになったと言います。

 

「自分で描いていいんだなと思ったんです」

 

それまで絵を人生の中心に据えていたわけではなかったものの、留学をきっかけに「描き続けよう」と思うようになったそうです。

 

「その時は、個展ができたらいいな、くらいでした」

 

現在も制作で大切にしていることは、「自分に素直になること」。そうした姿勢が、作品づくりにもつながっています。

店内展示の作品

プルミフィーユ25周年展示のきっかけ

 

今回プルミフィーユで開催されている展示は、店舗25周年の節目に合わせた企画です。KEIKOさんは、20年以上プルミフィーユに関わってきました。

 

「ずっとやってほしい。色々な時期があったけど、応援したい思いで今があります」

 

25周年という節目に「何かできたら」という思いがあった中、きっかけのひとつとなったのが、オーストラリア在住の知人からの「ねこ展をやったら?」という言葉だったそうです。今回展示されている猫の作品は、新たに“猫”をテーマに制作したものではなく、これまで描いてきた作品たち。

 

「猫は、自分に懐いてきた子を描いています」

 

そう語るKEIKOさん。これまで自然と描き続けてきた猫たちが、今回の展示でひとつの形になりました。また、展示空間にはJanat(ジャナッツ)の黒猫の世界観も重なります。一方で、KEIKOさんにとって紅茶は、プルミフィーユとの関わりの中で出会った存在でした。

 

「最初はコーヒー党だったんです」

 

お客さんから紅茶の歴史を教わったり、自分でも試したりしながら、少しずつ魅力を知っていったと言います。

 

「香りがとても良いですね。仕事していて癒されます」

 

今では、紅茶の香りも日常の一部になっているようです。

紅茶で描く、新しい表現

 

実は今、KEIKOさんは“紅茶”を使った表現にも挑戦しています。

 

「色付けを紅茶でやっています」

 

紅茶ならではの淡い色彩。その柔らかな色味が、作品の空気感にも自然に重なると言います。

 

「和紙との相性がいいんです」

 

まだ試行錯誤の段階ながら、紅茶の香りが広がる店だからこそ生まれた、新しい表現でもあります。

「紅茶が主役」の展示にしたい

 

なぜ画廊ではなく、お店で展示を行うのでしょうか。KEIKOさんはこう話します。

 

「画廊だと、絵を観に来る人。でも、お店だと絵を観に来る人だけではないので、思いがけない出会いがあるかもしれない」

 

ふらっと紅茶を飲みに来た人が、偶然作品と出会う。そんな場所だからこその魅力を感じているそうです。ただし、展示の主役はあくまで“紅茶”。

 

「ここでは、紅茶を生かしながら控えめに展示しています。紅茶がメインです」

 

画廊のように作品だけを見せるのではなく、店の空間や雰囲気に寄り添いながら展示する。それもまた、プルミフィーユだからこその展示の形なのかもしれません。

KEIKOさんプロフィール

今月末と来月出展のポストカード

文部科学大臣賞を受賞しても変わらないもの

 

2025年、第60回記念亜細亜現代美術展で文部科学大臣賞を受賞したKEIKOさん。大きな受賞について尋ねると、少し意外な答えが返ってきました。

 

「プルミフィーユの彼女が喜んでくれたのが一番です」

 

ご本人としては「別に何も」と淡々。その姿勢もまた、KEIKOさんらしさなのかもしれません。これから描いていきたいものを尋ねると、返ってきたのは、

 

「有機的なもの。体温を感じられるもの」

 

という言葉でした。人の温度が伝わるもの。これからも、そうしたテーマを描いていきたいと話してくださいました。

紅茶のお店 プルミフィーユ

茶葉販売(紅茶・ハーブティー・ルイボスティー等)

フランスの紅茶ブランド『Janat』で癒しのひと時をお届け

東大和市向原6-1191-11

編集部より


紅茶の香りが漂う空間で出会う、猫たちの作品。画廊とは少し違う、“ふらっと訪れた先で偶然出会うアート”が、そこにはありました。紅茶を楽しみながら、そっと作品に目を向ける。そんな時間を過ごしに、プルミフィーユを訪れてみてはいかがでしょうか。

 

北多摩(小平・東村山・東大和エリア)には、まだ知られていない創作活動や表現が数多く存在しています。この特集「地域のアーティストが集まる場所」では、これからも地域の中で生まれる表現と、それを支える背景を掘り下げていきます。

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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